スパゲティをつくっているときの電話の対応は
スパゲティがゆであがり、お皿にうつそうかというときに電話がなりました。
村上春樹の『ねじまき鳥と火曜日の女たち』とおなじシチュエーションです。
もっとも、わたしの場合は自動車の保険会社からのもので、
謎めいた女性からではありませんでした(あたりまえ)。
だいたいにおいて、料理中の電話というのは対応にこまりますが、
スパゲティはその最たるものだということがわかりました。
小説としてよんでいると、まあ、それはこまるだろうな、
くらいの感想しかもたなかったけど、
自分がおなじ場面にたちあってみるとたしかにやっかいです。
おおくのことがそうであるように、
当事者になってみなければわからないことばかりです。
保険会社からの電話は、保険の更新についてのものでした。
なにか変更はないか、とか、3年契約にしませんか、とかたずねられます。
もともと自動車保険についてつよい主張はなかったし、
スパゲティが気になるので、つい上の空の対応になってしまいます。
自分でも失礼な態度とはおもいつつ、
「はい、それでいいです」をくりかえし、
できるだけはやく電話をおえようとしました。
できあがったスパゲティは、アルデンテにはほどとおく、
すごく残念なできになってしまいました。
スパゲティをつくっているときの電話はうけない、
というのがきょうのはなしの教訓です。