島根のあたらしいブランド戦略
テレビのニュースで、宍道湖のしじみがとれなくなり、
おおかった時期の1割ほどに収穫がへっていることをつたえていた。
その、すくなくなったしじみを、
あらたにブランド品として位置づけて、
東京などにうりこんでいるうごきが紹介されている。
島根県の担当者の方が、鷹の爪の吉田くんがのったパンフをもって
料亭をまわり、しじみのおいしさをPRする。
しじみのみそ汁をのんだお客さんが、
すごくおいしいとおどろいていた。
しじみのみそ汁がどれだけおいしいか、
しらないひとがいたことが不思議におもえた。
地元にいて、あたりまえにしじみのみそ汁をすえるのは、
すごくありがたいことだったのだ。
けさの新聞には、「いってみたい県は?」というアンケートで、
島根県が10位になったという(前年は14位)。
これもまた、吉田くんの功績によるものだろう。
出雲大社の大遷宮なんて、そのときだけの話題だけど、
吉田くんは、島根がなにやらあたらしいらしいという、
ほんとうかどうかわからないイメージをつくってくれた。
いまや過疎はブランドであり、都会はぜったいに島根になれないことを、
おおくのひとが気づいたのだ。
都会にあるものが島根になくても、
「島根ではよくあることです」という必殺技「島根返し」によって、
島根をこれまでしばってきた都会の呪縛から
わたしたちは完全に自由になった。