卒業

　ピピでは今日、一人の子が卒業しました。
ピピが始まってから、ずっと毎日来てくれていた子です。
彼の笑顔や元気な声、茶目っ気たっぷりのいたずらにどれだけの幸せをもらったか　言葉では言い表せません。
2年8か月一緒に過ごしてきた私たちが最後に彼のためにできること。
いろいろ考えて、サポートブックを作りました。
彼がピピを利用する前から周りの人と一緒に積み重ねてきた日々を引き継いでさらに積み重ねてきた毎日を、次へとバトンタッチしていくには　サポートブックが今のところ一番ではないかと思ったからです。
スタッフみんなにも、彼と一緒にいるときにどんなことを気をつけていたのか・彼のこれからにかかわっていく方たちに伝えたいこと・彼がどんな風に大人になっていくといいなぁと考えているのか　などを書いてもらったサポートブックです。
サポートブックというよりも、ピピで過ごした日々を書いた思い出ブックのようになってしまいましたが…

そして、昨日　頼れる兄貴の高校生から「寄せ書きしよう！僕が準備するから」と提案がありました。
色紙も用意してくれて、レイアウトも　そして子どもからスタッフまでみんなにペンと色紙を回してメッセージを集めてくれました。
それはそれは素敵な寄せ書きです。

今日は、その寄せ書きとサポートブックを渡して最後のお別れ。
明日からピピには来ないんだよね。。。そんな当たり前のことをぼんやり思いながらお見送りしました。

彼が明日から通う就職先の事業所にもサポートブックは持っていきました。
今回作ったサポートブックが、彼のこれからに少しでも役立つといいなぁ　早いうちから彼らしさが出せるようになるといいなぁ　みんなから愛される彼のキャラクターが発揮される手助けになってくれるといいなぁ　そんなことを願っています。

思いを引き継いで、思いをつないでいく。
ピピの役割をまたひとつ考えさせられた卒業でした。
（たかはしあゆみ）